遺贈とは
遺贈とは、遺言者が遺言によってある人に財産を無償で譲り渡すことをいいます。
そして、遺贈を受ける者を、受遺者といいます。
受遺者は、相続人でも相続人でない人でもなることができます。
会社などの法人でも構いません。
遺贈は、原則として遺言者が自由に行うことができますが、遺贈が遺留分を侵害していて、かつ、有効な遺留分減殺請求をされると、その侵害している範囲で遺贈の効力は失われます。
遺贈の種類
遺贈には、包括遺贈と特定遺贈の2種類があります。
包括遺贈とは、遺産の全部または一部を一定の割合で示してする遺贈をいいます。
例えば、「財産の2分の1をAに遺贈する。」というような場合です。
特定遺贈とは、特定の具体的な財産上の利益の遺贈をいいます。
例えば、「甲不動産をAに遺贈する。」というような場合です。
受遺者の死亡による遺贈の失効
遺贈は、遺言者の死亡以前に受遺者が死亡したときは、その効力を生じません。
例えば、Aが「甲不動産をBに遺贈する。」という遺言をしたとしても、BがAより先に死亡したらその遺言は効力を生じないということです。
そこで、受遺者が死亡したときに備えて、「甲不動産をBに遺贈する。ただし、Bが遺言者Aの死亡以前に死亡した場合には、当該不動産をCに遺贈する。」というような遺言(予備的遺言)をすることもできます。
負担付遺贈
遺贈では、受遺者に一定の給付をなすべき負担を課すこともできます(負担付遺贈)。
例えば、「甲不動産をBに遺贈する。ただし、Bは、Cが20歳になるまで毎月末日までに10万円を送金すること。」というような場合です。
死因贈与
遺贈に似て非なるものとして、死因贈与というものがあります。
死因贈与とは、贈与者(贈与をする人)の死亡によって効力が発生する贈与契約のことをいいます。
例えば、Aさんが生前にBさんに対して、「私が死んだら、この土地をBさんに譲ります。」と言い、Bさんが「はい、いただきます。」と承諾すれば、その時点で死因贈与契約が成立します。
そして、Aさんが死亡すると契約の効力が発生し、土地の所有権がBさんに移転します。
以上のように死因贈与は贈与者と受贈者(贈与を受ける人)との契約であるのに対して、遺贈は単独行為であるため、両者には取扱いに違いが生ずることがあります。





